ダイビング・インストラクター
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オーシャンステージ
〒556-0012
大阪市浪速区敷津東2丁目1-4
南海電鉄高架下 なんばEKIKAN内

NAUIダイビングインストラクターとして必要な知識・技術を習得する8日間のコース

クラスルーム

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1-1 スクーバダイバーコース

楽しい体験の始まり!
※インストラクターと参加者同士、お互いに自己紹介をします。

1-2 スクーバダイバーコースの概要

  • Chapter1.はじめに
  • Chapter2.器材
  • Chapter3.物理
  • Chapter4.水中での身体
  • Chapter5.環境
  • Chapter6.自然保護
  • Chapter7.潜水時間の計画
  • Chapter8.ダイグ・コンピュータ
  • Chapter9.器材の使い方
  • Chapter10.ダイビングの安全
  • Chapter11.ダイビング活動

※クラスルームセッションのスケジュールを説明します。

1-3 Chapter1. はじめに

コースが始まる前に、ダイビングやNAUIについて理解して、参加に際しての疑問や不安があれば質問して解決しておきましょう。
※「注目」を引き、上記「必要性/価値」を述べます。
※ 注意:このセッションは、参加者が既に自習してきていることを前提にした、復習と確認のセッションです。質問をしながら参加者の理解の度合いを確認してく ださい。参加者が理解できているポイントは改めて説明することを避け、理解が不十分なポイントを説明します。講習を行う実際のダイビングエリアに即した情 報や、参加者の興味を引き立てるダイビングの情報などを提供します。

1-4 Chapter1の目標と概要

目標:スクーバダイバーテキストブックP7

概要

  • スクーバダイビングとは何か?
  • ダイビングでの危険と自己責任
  • スクーバ認定とNAUIについて
  • ちょっと不安があるのは普通です

1-5 スクーバダイビングとは何か?

・SCUBAという言葉の意味
・スクーバダイビングとスキンダイビングの違い

1-6 ダイビングでの危険と自己責任

・健康調査票の必要性
健康調査票は水中活動に参加される方の安全を守るために必要です。
・ダイビングにおける危険
ほかのどのスポーツとも同じように、ダイビングにも潜在的なリスクがあります。このリスクを認識してダイビング活動に参加し、ダイバーとして適切な行動でこのリスクを避けることができなければなりません。
・コースに参加される方の責任
コース終了まで、全てのセッションに参加できるようにスケジュールを調整してください。

1-7 スクーバ認定とNAUIについて

・スクーバ認定(Cカード)の意味
ダイバートレーニングに関する最低限の基準を満たす講習を修了している証明であり、スクーバダイビングの様々なサービスを受けるためにはCカードが必要です。
・NAUIスクーバ認定とは
修了者の資格:講習と同じような海域、コンディションで、バディでダイビングができる資格
その後のコース:アドバンススクーバダイバーやコアスペシャルテイl、セレクテッドスペシャルティコースなどの説明をしてください。
・NAUIとは

1-8 ちょっと不安があるのは普通です。

コース参加に際して不安や疑問があれば、担当インストラクターに遠慮なくご質問ください。
例えば、
・水中で空気がなくなったりしないの?
・器材が故障したりすることはないの?
・サメに襲われたりしないの?

1-9 Chapter1の目標と概要の再確認

目標:スクーバダイバーテキストブックP7

概要

  • スクーバダイビングとは何か?
  • ダイビングでの危険と自己責任
  • スクーバ認定とNAUIについて
  • ちょっと不安があるのは普通です

1-10 Chapter1のキーポイント

  • スクーバダイビングはタンクを使用し、スキンダイビングは息をこらえて水中にもぐります。
  • ほかのどのスポーツと同じに、ダイビングでも事故の可能性はあります。
  • コース修了までスケジュールを調整するのは、参加される方の責任です。
  • ダイバーとなって、すばらしい水中世界を楽しみましょう。

2-1 Chapter2 器材

ほかのどのスポーツよりも、ダイビングでは器材が重要です。
器材についての基本的な知識があると、水中での器材の取り扱いがスムーズになります。
※注目を引き、上記「必要性/価値」を述べます。
※ 注意:このセッションは、参加者が既に自習してきていることを前提にした、復習と確認のセッションです。質問をしながら参加者の理解の度合いを確認してく ださい。参加者が理解できているポイントは改めて説明することを避け、理解が不十分なポイントを説明します。講習を行う実際のダイビングエリアに即した情 報や、参加者の興味を引き立てるダイビングの情報などを提供します。

2-2 Chapter2の目標と概要

目標:スクーバダイバーテキストブックP15
※参加者は自習により既に目標を理解しているので改めて説明する必要はありません。
概要

  • ダイビング器材をどこで買うべきか
  • 基本器材とブール・グローブ
  • スクーバタンク
  • レギュレータ
  • 浮力コントロールシステム
  • ウェイトシステム
  • ダイバーの体温保護
  • ダイビングゲージ
  • その他の器材

2-3 ダイビング器材をどこで買うべきか

NAUIスクーバセンターのようなダイビング専門ショップでのご購入をお勧めします。

2-4 基本器材とブーツ・グローブ

器材の目的、重要な特徴、種類、選び方など

1.マスク

  • 目的:眼と水の間に空気層を作り、水中の物体を歪まずに見ることができます。
  • 重要な特徴:ストラップ、強化ガラス、フレーム、鼻をつまめる機能、視力矯正、素材など
  • 種類:※必要に応じて実物、カタログなどで見せる。
  • 選び方:※実演してみせる。

2.スノーケル

  • 目的:息継ぎのために顔を上げずに泳ぐことができる、エネルギーを消費せず、スクーバタンクの空気も節約できます。
  • 種類:※必要に応じて実物、カタログなどで見せる。
  • 選び方:筒の長さと直径が自分にあっていること。

3.フィン

  • 目的:水面、水中を楽に泳ぐことができます。
  • 種類:ブーツタイプ(フルフット)とストラップタイプ(オープンヒール)
  • 選び方:フィットしていて、脚力、ダイビングスタイルに合っていること。

4.ブーツ

  • 目的:保温、怪我の防止、フィンで足にまめができるのを防ぐことができます。
  • 種類:※必要に応じて実物、カタログなどで見せる。
  • 注意点:ブーツを買うときはフィンも一緒に買うこと。

5.グローブ

  • 目的:保温と怪我の防止に役立ちます。
  • 種類:※必要に応じて実物、カタログなどで見せる。
  • 選び方:水温などで選択する。

6.水面の浮力補助器材:疲れた時に浮力を確保できます。

上記の器材の選び方は、自分に合っていることとフィットしていることが一番大切です。

器材のメンテナンス
ダイビングが終わったら、きれいな水でよく洗い、必要以上に日にさらさないようにして、涼しく、湿気のないところで保管します。

2-5 スクーバタンク

「スクーバタンク」

  • 目的:大量の空気を貯めておけます。
  • 素材:スチール、アルミニウム
  • 容量による種類:10,12,14リットル
  • 刻印:タンクの素材、常用圧力、最後に検査した日付、製品番号が刻印されています。
  • 耐圧検査:5年毎に行われます

タンクバルブ

  • 目的:タンクからの空気の流れをコントロールします。
  • 種類:"K"バルブと"DIN"バルブがあります。
  • Oリングの役割:傷ついたり無くなると、レギュレータはシールされず、空気が漏れてしまいます。

スクーバタンクのメンテナンス
使っていないとき、スクーバタンクには、できれば20気圧程度の空気を必ず残し、外側はダイビングを終える度にきれいな水で完全に洗うようにし、立てて保管しなければなりません。

バックパック
タンクを背中にしっかり背負うためのものです。今ではBCの一部になっていることが多く、あまり見られなくなりました。

2-6 レギュレータ

目的:タンク内の高圧空気を取り出し、ダイバーのいる水深の周囲の圧力にあったレベルまで減圧して、呼吸ができるようにします。

メンテナンス、保管
レギュレータを使わないときはダストキャップを必ず付けます。ダストキャップを正しくつけてから、きれいな真水で洗うか、できれば浸しておき、全体をすすいで、マウスピースや排気部を流水で洗います。この時、パージボタンを押さないで下さい。
保管中はホースをきつく巻いたり、ホースに重さがかかる角度で釣り下げたりしてはなりません。

バックアップスクーバ(予備空気源)
自分や自分のパートナーが水中で空気が無くなったときに、空気供給するもので、いくつか種類がありますが、「オクトパス」が最も一般的です。

2-7 浮力コントロールシステム(BC)

目的:自分の浮力を細かく調整し、水中で泳ぐ姿勢を制御する。

種類とその長所
バックマウトスタイル:水面、水中でのバランス、安定感がよく、楽に水面移動できます。
ジャケットスタイル:着ても快適で、水中でもよい姿勢が得られ、ほとんどのものは水面で顔を上げた姿勢を維持できます。

機能

  1. オーバープレッシャーリリーバルブ
  2. 給・排気ホースについたマウスピース
  3. 排気バルブ
  4. パワーインフレータ

選び方
色々なモデルを試してどれが自分にとって快適かを判断し、空気が入っていない時と同じように、空気を膨らませた時にも快適でなければなりません。

メンテナンス
BCの外部をよく洗い、BCに真水を入れ、内部をよくすすいでから完全に排出します。パワーインフレータの部分もボタンをよく動かして塩分が残らないように完全に洗います。

2-8 ウェイトシステム

目的:ダイバーの身体、その他身に付ける器材のプラス浮力を相殺するために、鉛のウェイトを使います。
最も重要なこと:すでにウェイトシステム自体をはずせるような機能がついていることです。

[ ベルトとウェイトの種類 ]
ベルトは、
・ナイロンベルト
・ポケット付ベルト
ウエイトは、
・コーティングされているもの
・コーティングされていないもの
・粉が入っている袋

2-9 ダイバーの体温保護(保温スーツ)

目的:身体の体温が水に奪われないように保護します。怪我や日焼けなどから体を守ります。
種類
ダイブスキン
ウェットスーツ
ドライスーツ

選択の基準
身体に合っていることと、使用する水温に合っていることが必要です。
※講習する地域、季節にあったスーツを具体的に説明する。

頭部の保温
頭部の保温はダイビングをしている際に最も重要なもので、ウェットスーツの生地でできた簡単なフードを使うことも可能です。もっとも暖かいのはフード付きスーツです。

メンテナンス
ダ イビングが済んだら、きれいな水ですすいでおき、ウェットスーツのファスナーは時々シリコンンスプレーをかけておきます。ド ライスーツのファスナーはパラフィンワックスなどをかけておきます。ウェットスーツは幅広のハンガーに吊るして保管します。ドライスーツは乾いた場所に、 ファスナーが無理に曲がらないようにして軽く巻いて保管します。

2-10 ダイビングゲージ

それぞれのゲージの目的と種類

残圧計:空気残量をチェックでき、エア切れを予防します。

  1. アナログ
  2. デジタル

水深計:潜ることのできる深さには限度があり、水深を測るためのものです。

  1. 毛細管式
  2. ブルトン管式
  3. ダイブ・コンピュータやダイバーズウォッチに組み込まれたもの

時計類:水中にいられる時間には限度があるので、時間を把握するためのものです。

  1. ダイバーズウォッチ
  2. 水中タイマー
  3. ダイブ・コンピュータ

コンパス:現在地、目的地の方位を把握するためのものです。
コンソール:個々のゲージをまとめておく。
ダイブ・コンピュータ:最大水深、現在水深、潜水時間、潜水可能時間、水温などを把握する。
バックアップゲージ:故障したときのための予備器材

ゲージのメンテナンス
ダイビング終了後、完全にすすぐ。毎年、資格のある技術者による点検・修理を受ける必要があります。

環境に対する配慮
ダイビングの度にBCにゲージを留めて、環境へのダメージを避けるようにしてください。

2-11 その他の器材

それぞれの目的、種類、使用方法

ナイフ:釣り糸や漁網などを切り拘束から逃れるために使用します。全て磨いておき、使わない時は刃の部分に薄くオイルをひいておきます。
ギアバッグ:自分の器材をまとめて、運ぶ為のものです。
防水テープ/防水ペイントマーカー:自分の器材を見分けるための目印に使います。
ダイビングフラッグ/フロート:ボートなどによる事故を避けるためのものです。

  1. スポーツダイバー旗
  2. 国際A旗

ログブック:ダイビングの経験を証明するものです。

  1. レクリエーショナルログ
  2. トレーニングログ

ファーストエイドキット:怪我に素早く対応するためのものです。

2-12 Chapter2の目標と概要の再確認

目標:スクーバダイバーテキストブックP15

  • 概要
  • ダイビング器材をどこで買うべきか
  • 基本器材とブーツ・グローブ
  • スクーバタンク
  • レギュレータ
  • 浮力コントロールシステム
  • ウエイトシステム
  • ダイバーの体温保護
  • ダイビングゲージ
  • その他の器材

2-13 Chapter2のキーポイント(1)

基本器材はマスク、スノーケル、フィン、ブーツ、グローグです。
自分にあっていることと、フィットしていることが一番大切です。
ダイビングが終わったら、きれいな水でよく洗い、必要以上に日にさらさないようにして、涼しく、湿気のないところで保管します。
タンクの素材はスチールとアルミです。
耐圧検査は5年毎におこなわれます。
Oリングが傷ついたり無くなると、レギュレータはシールされずに空気が漏れます。

2-14 Chapter2のキーポイント(2)

  • レギュレータを使わないときは、ダストキャップを必ずつけます。ダストキャップを正しくつけてから、きれな真水で洗うかでできれば浸しておき、全体をすすいで、マウスピースや排気部を流水で洗います。この時、パージボタンを押さないでください。
  • BCを上手に使うと自分の浮力を細かく調整することができ、水中で泳ぐ姿勢を制御することができます。
  • 残圧計は空気残量をチェックでき、エア切れにならないようにできます。

2-14 Chapter2のキーポイント(3)

  • 保温スーツは身体に合っていることと、使用する水温に合っていることが必要です。
  • ダイビングナイフの最も重要な目的は、釣り糸や漁網などを切り、拘束から逃れることです。
  • NAUIレクリエーショナルログとトレーニングログは、あなたのダイビング経験を証明する大事なものです。

3-1 Chapter3 物理

水中の世界と陸上では環境が大きく異なります。音の聞こえ方、熱の伝わり方など空気と水の物理的特性の違いを知り、それをダイビングに生かしましょう。
※「注目」を引き、上記の「必要性/価値」を述べます。
※ 注目:このセッションは、参加者が既に自習していることを前提にした、復習と確認のセッションです。質問をしながら参加者の理解の度合いを確認してくださ い。参加者が理解できているポイントは改めて説明することを避け、理解が不十分なポイントを説明します。講習を行う実際のダイビングエリアに即した情報 や、参加者の興味を引くダイビングの情報などを提供します。

3-2 Chapter3の目標と概要

目標:スクーバダイバーテキストブックP45
※参加者は自習により既に目標を理解しているので改めて説明する必要はありません。
概要

  • 空気と水の違いとその影響(1)
  • 大気圧と水圧
  • 圧力と体積の関係
  • 浮力のコントロール
  • 空気と水の違いとその影響(2)
  • 空気の消費

3-3 空気と水の違いとその影響(1)

空気の構成
空気は酸素21%、窒素78%とその他の気体1%で構成されています。
空気と水の違いとその影響

圧縮性:空気は簡単に圧縮できますが、空気に比べ水は非圧縮性です。呼吸する空気の体積の変化が問題となる。→「圧力と体積の関係」で詳しく述べています。水深に応じて水圧は比例します。
密度の比較:水は空気の約800倍の密度があります。
空気の流れ:深くなればなるほど、空気の流れに抵抗ができます。水中活動にも限界があります。
熱の吸収と伝導:空気より水の比熱は大きく、熱伝導率が高いです。適切な保温手段が必要となります。
音と光:音は水中では空気中の約4倍の速さで伝わりますが、光の伝わり方は逆に遅くなります。音源の方向が分かりにくくなります。色を再現するには人口の光が必要です。

3-4 大気圧と水圧

 大気圧と水圧
大気圧=海水での水深10mの圧力に等しい
海水と淡水の水圧
1気圧=海水水深10m=10.3m
ゲージ圧と絶対圧
ゲージ圧とはゲージで計った圧力のことです。
絶対圧=ゲージ圧+大気圧
絶対圧=0.1気圧×海水水深(m)+1気圧
※各水深での絶対圧を確認してください。

3-5 圧力と体積と密度

圧力と体積
圧力と体積は反比例します。
オープンシステム:圧縮された空気は浮上中に膨張しても自由に逃れられることができます。
クローズドシステム:圧縮空気が膨張して、圧力を開放しなければ容器が破壊される原因になります。
実際のダイビングへの影響:中耳や肺などの体内の空間への圧力の影響とその対処方法を知らなければなりません。→次の章で説明します。
また水中で絶対に息を止めてはいけません。
圧力と密度
実際のダイビングへの影響:深く潜れば空気の消費が早くなり、呼吸抵抗が大きくなります。

3−6 浮力のコントロール

浮力の3つの形態
プラス浮力:何もしなくても水面に浮いている状態
マイナス浮力:水底に留まってBCに給気しなければ浮くことができない状態
浮力に影響を及ぼす要因
ウエイトと体積(ウェットスーツとBCの体積も影響する)と水の密度が要因です。
ダイビングの場面での適切な浮力
水面下では中性浮力、水面ではプラス浮力でいること。

3-7空気と水の違いとその影響(2)

 温度の影響
体温の喪失:空気が熱を伝えるのより速く、水は身体から熱を奪います。(ダイバーが保温スーツを着用する理由)またレギュレーターから空気を吸う度に、冷たい圧縮された空気を吸い、水中で息を吐くたびに、呼気を通じて熱が奪われることになります。
湿度:水中に潜るとマスクの中と外の温度差のためマスクレンズが曇ります。(予防法は曇り止めや唾をマスクのレンズの内側に擦りつければよいです。)
熱とスクーバータンク:スクーバータンクを炎天下に放置していると圧力が上昇します。
感覚に与える影響
視覚:水中で見る物体は空気中より距離が3/4倍近く見え、大きさは4/3倍大きく見えます。
聴覚:水は密度が高いので、音は空気中より4倍速く伝わります。ですから音源の方向を分かるのが困難です。
その他の感覚:水中では臭覚、味覚は制限されます。触感は水中では重要な感覚です。手を傷から守る為にグローブは重要です。

3-8 空気の消費

 空気消費の要因
水深:タンクに入っている空気を消費する早さは、水深と比例します。
その他の要因:水深以外の空気消費の要因は下記の3つです。
1)肉体的な運動量
2)身体の大きさ
3)体温
空気消費量のチェック
空気消費のチェックを行うことにより、ある水深でどのくらいの時間潜れるのか、だいたいわかるようになります。
空気消費の計算
※例題を出して、参加者が計算できるようにします。

3-9 Chapter3の目標と概要の再確認

目標:スクーバダイバーテキストブックP45
概要

  • 空気と水の違いとその影響(1)
  • 大気圧と水圧
  • 圧力と体積の関係
  • 浮力のコントロール
  • 空気と水の違いとその影響(2)
  • 空気の消費

3-10 Chapter3のキーポイント(1)

  •  空気は酸素21%、窒素78%、とその他の気体1%で構成されています。
  • 空気は圧縮できますが、水はできません。また、水は空気の約800倍の密度があります。
  • 水中で体温が急速に奪われる理由は、水の比熱が大きいことと熱伝導率が高いからです。
  • 光は''屈折''と"吸収"の影響を受けます。
  • 海水では、水深が10m増す毎に圧力は1気圧ずつ増加します。海水で水深10mの絶対圧は2気圧、20mでは3気圧です。

3-11 Chapter3のキーポイント(2)

  • 圧力と体積は反比例し、圧力と密度は正比例します。
  • プラス浮力:何もしなくても水面に浮いていられる状態
  • マイナス浮力:底に留まってBCに給気しなければ浮くことができない状態
  • 中性浮力:力を使わずにホバリングできる状態
  • 水面にいる時は必ずプラス浮力、水面下では中性浮力の状態でいます。

3-12 Chapter3のキーポイント(3)

  • 温度が上昇すると、タンクのような硬い容器の圧力は上昇します。
  • 水中では音は空気中の4倍速く伝わり、音源の方向を判断することが困難です。
  • 空気を消費する速さは水深に比例します。
  • 水深以外の空気消費の要因は、1.肉体的な運動量2.身体の大きさ3.体温です。

4-1 Chapter4 水中での身体

水中で私たちの身体は様々な影響を受けます。それを理解して適切に対処をすることで、安全なダイビングを楽しむことができます。
※「注目」を引き、上記「必要性/価値」を述べます。
※注意:こ のセッションは、参加者が既に自習していることを前提にした、復習と確認のセッションです。質問をしながら参加者の理解の度合いを確認してください。参加 者が理解できているポイントは改めて説明することを避け、理解が不十分なポイントを説明します。講習を行う実際のダイビングエリアに即した情報や、参加者 の興味を引くダイビングの情報などを提供します。

4-2 Chapter4の目標と概要

目標:スクーバーダイバーテキストガイドブックP63
概要

  • 身体の空間
  • 圧平衡の方法
  • 空気の過膨張
  • 呼吸と循環
  • 体温の維持
  • 圧力の間接的な影響
  • 健康と適正

4-3 身体の空間

身体の空間と圧力の直接的な影響
肺:胸部にある大きな空気の袋で、内部は風船ではなくスポンジに似ています。スクーバで呼吸をしている時に、浮上する際に息を止めていると重大な障害を受けます。「空気の過膨張」で説明します。
副鼻腔:頭部にある4つの空間で、粘液をつくる膜組織で覆われています。副鼻腔内の圧力が周囲の圧力より低いまま潜降を続けると、副鼻腔の軟組織は内部の空間に向かって吸い出されることがあります。副鼻腔スクィーズといい痛みを伴います。
耳:中耳は頭蓋内部にあって、鼓膜の内側にあります。耳の中の圧力が周囲の圧力と平衡にならない場合は、すぐに不快感に襲われます。
マスク:ダイバーはマスクを装着するこで、身体の空間がひとつ増えます。潜降の間に圧力が増加するとマスクが顔に押し付けられ、マスク内部の空間が圧縮されます。

4−4 圧平衡の方法

スクィーズの原因、症状、予防

中耳

  • 原因:潜降の際に耳抜きが遅れたこと。
  • 症状:鼓膜の破損を生じ、感染症を起こすこともあり、聴覚障害にいたる場合もあります。
  • 予防:適性な圧平衡を行う。

副鼻腔

  • 原因:副鼻腔の炎症がないようにする。
  • 症状:膜状組織中の毛細血管が破れて、空間を血液で満たします。痛みや鼻血などの症状を起こします。
  • 予防:副鼻腔の炎症がないようにする。

マスク

  • 原因:マスクブローをせず、適切な圧平衡を行われなかったため。
  • 症状:マスクがきつく顔にひっつくように押され、顔面の柔らかい組織がマスク内に吸い出されるようになる。目の充血や皮膚のうっ血など。
  • 予防:数10センチ潜降する度に空気を少し鼻からマスクに吐き出してやるだけでいいのです。

圧平衡のテクニック

中耳

  • あくびをしたり、唾液を飲み込んだり、下顎を前に突き出したりします。
  • 口をしっかり閉じて、鼻をしっかりつまんで鼻の穴を閉じ確実に息を吐くようにする。 ※実際に行ってみましょう。

副鼻腔

  • 炎症がなければ自然に圧平衡されます。

マスク

  • マスクブローをします。

 4−5 空気の過膨張

中耳と副鼻腔のリバースブロック
原因:耳や副鼻腔に閉じ込められた空気が浮上中に膨張する。外部の圧力が減少する際にリバースブロックが起きます。
症状:耳が痛んだり、"いっぱいだ"と感じる。
予防:風邪をひいていたり、その他の鬱血がある場合はダイビングをしないようにする。

肺の過膨張障害
原因:息を止めたままで浮上すると肺の中の空気が膨張することにより、障害を被る。
障害の種類
1)気胸2)縦隔洞気腫
3)皮下気腫
4)エアエンボリズム
予防法:最善の方法は、浮上中に通常の肺の大きさにしておくことなのです。普通に呼吸するのが、最もよく、最も簡単な予防になるのです。

4−6 呼吸と循環

呼吸の基本と二酸化炭素の役割
二酸化炭素が「呼吸をしなさい」という刺激を送ります。
水中での呼吸法
適切な呼吸法:普通より深くゆっくりとしたペースを保ちます。
ハイパーベンチレーション:息こらえ時間を延ばそうと、故意に深く速い呼吸をするとをいいます。
スキップ呼吸:水中でタンクの空気を節約する為に、ダイバーが断続的に行い、1回の呼吸でしばらく息こらえをすることをいいます。
スノーケル呼吸
ゆっくりとした深い呼吸をすることが必要です。
水中での咳
レギュレーターをくわえたまま咳をします。少しずつ呼吸を繰り返し、回復を早めます。

4−7 体温の維持

オーバーヒート
原因:ダイビングの前後に長い間保温スーツを着たままでいると起こります。
症状:肌が青白くじとじとした感じがして疲労を感じるようになります。これは熱疲労を示しています。この時点で体温を下げてなければ"熱射病"という非常に重大な状態になる可能性があります。熱くて、乾いた、紅潮した肌が熱射病を示す症状です。
予防法:ダイビングの為にスーツを着た後、実際にダイビングをするまでに間が空くなら、太陽に当たらないところにいて、身体を濡らしたりして身体を冷やします。
ヒートロス
原因:適切な保温スーツを着用しないで水に浸かった場合に起きます。
症状:筋肉が冷たくなり、かじかんで力が出にくくなります。明晰な思考もできにくく、記憶力にも影響があります。この状態が続けば、緊急事態が生じることがあります。
対処法:震えがきたらすぐに水から上がり、それが回復するまで全てのダイビング活動を中止します。
予防法:必要に応じ正しい保温スーツを身につけることです。

4−8 圧力の間接的な影響

酸素の毒性とナイトロックス
酸素:水深7m以深の深さで順酸素を吸うと、死亡を含む重大な障害を起こす可能性があります。
ナイトロックス:通常の空気での酸素と窒素の割合とは異なる、特別な混合ガスをいいます。追加のトレーニングと特別な器材を使う必要があります。
一酸化炭素
ダイバーにとって危険です。吸い込んでしまったら、血液が酸素を運搬する能力をかなり阻害し、症状は意識の混乱、頭痛、吐き気、鮮紅色の口唇や唇や爪、意識喪失などが挙げられる。
窒素の影響
原因、症状、対処

減圧症

  • 原因:通常の呼吸で窒素を排出できるよりも早く浮上すると、過剰の窒素が身体の中で気泡を形成します。
  • 症状:肌の発疹、極度の疲労感、関節の痛みといったものから、重大なものでは、麻痺や意識不明までさまざまな範囲に渡ります。
  • 予防法:ダイブテーブルを正しく使う方法を身につける。
  • 対処法:ダイバーに再圧治療を行います。

窒素酔い

  • 原因:窒素の麻酔作用
  • 症状:思考や判断力を妨げ、ダイバーの肉体的能力を低下させます。
  • 予防法:深すぎるダイビングを避ける。
  • 対処法:浅い水深に浮上するだけで、簡単なものです。

4−9 健康と適正

ダイビングのための健康診断
ダイビングをよく知っている医師から健康診断を受けておくのは良い考えです。
生理/妊娠期間中のダイビング
1)生理痛やその他生理に係わる問題が煩わしいなら、症状がある間、女性はダイビングを控える方がいいでしょう。
2)圧力の胎児への影響について十分に知られていないので、女性は妊娠中にはダイビングを避けるべきです。
ダイビング適正
ダイビング適正とは水中能力を持っていることです。適正を保つために、定期的にダイビングすることです。
薬物、アルコールの影響
身体の生理を変化させるか明晰な思考能力に影響を与えるもので、避けなければならないものです。

4-10 Chapter4の目標と概要の再確認

目標:スクーバーダイバーテキストガイドブックP63
概要

  • 身体の空間
  • 圧平衡の方法
  • 空気の過膨張
  • 呼吸と循環
  • 体温の維持
  • 圧力の間接的な影響
  • 健康と適正

4-11 Chapter4のキーポイント(1)

  • 圧力の影響を受ける身体の空間は、肺、副鼻腔、中耳、マスクです。
  • 副鼻腔が鬱血した状態でのダイビングは、痛みを伴います。
  • 中耳の圧平衡は耳抜きすることでできます。圧平衡を行わないと不快感、痛みなどの症状が発生します。
  • 中耳の圧平衡の一般的な方法は、口を閉じて、鼻をつまんで閉じ、確実に"息を吐く"ようにすることです。
  • マスクスクィーズの対処方は、数1おcm潜降する度に空気を少し鼻からマスクに吐き出し、圧平衡することです。

4-12 Chapter4のキーポイント(2)

  • "リバースブロック"は、耳や副鼻腔内に閉じ込められた空気が浮上中に膨張したり、外部の圧力が減少する際にブロックが起こります。
  • 肺の過膨張障害で最も重大な障害は"エアエンボリズ"です。
  • ダイビング中の呼吸は、普通より深く、ゆっくりとしたペースを保ちます。
  • 過度なハイパーベンチレーションの後に息こらえをすると、水中で意識を失う可能性があります。
  • 水中のヒートロスが進むと、緊急事態が生じることがあります。

4-13 Chapter4のキーポイント(3)

  • 減圧症の予防は、ダイブテーブルを正しく使う能力を身に付けることです。また治療はダイバーに再び圧力をかけることで行います。
  • 窒素酔いは24m前後の水深からは発生し、思考や判断力を妨げます。予防は深すぎるダイビングを避ければよいのです。
  • ダイビング適正を保つには、定期的にダイビングすることです。
  • ダイビングも前の薬物、アルコールは人体の生理を変化させるか、明晰な思考能力に影響を与えます。

5-1 Chapter5 環境

水温が変われば着るスーツが変わります。流れがあればダイビングのスタイルも異なります。
ダイビングに関する環境を知ることで、適切に対応し、ダイビングを楽しむことができます。
※「注目」を引き、上記「必要性/価値」を述べます。
※注意:こ のセッションは、参加者が既に自習していることを前提にした、復習と確認のセッションです。質問をしながら参加者の理解の度合いを確認してください。参加 者が理解できているポイントは改めて説明することを避け、理解が不十分なポイントを説明します。講習を行う実際のダイビングエリアに即した情報や、参加者 の興味を引くダイビングの情報などを提供します。

5-2 Chapter5の目標と概要

目標:スクーバダイバーテキストブックP83
※参加者は自習により既に目標を理解しているので改めて説明する必要はありません。
概要

  • 様々なダイビングサイトと海岸のコンディション
  • 水の性質/波浪と砕波
  • 典型的な地域の例
  • 動いている水の力/水底の状態
  • 危険な生物
  • ボートダイビング
  • その他の注意

5-3 Chapter様々なダイブサイトと海岸のコンディション

様々なダイブサイト

  • 人工物:人工岩礁、オイルリグ、防波堤、桟橋、沈船などです。
  • 自然:切り立った断崖、洞窟、サンゴ礁や岩礁を持つ水中の渓谷も含まれます。
  • 頭上にものがある環境:ケーブダイビング、"侵入する"沈船ダイビング、アイスダイビングなどがあります。

海岸のコンディション

  • 水底の形の影響:流れ波の動きに影響を与えます。
  • 新しい場所でダイビングする時の注意:ダイブサイトの説明を受ける必要があります。何を見ることができ、何を避けなければいけないのか、その地域特有のダイビングテクニックが説明されます。

5-4 水の性質/波浪と砕波

水の性質

  • 重要な2つの要因
    水温と視界:温かくてきれいな水でのダイビングは比較的簡単です。
  • サーモクライン:ある水深から急に水温が変化する境目のことです。
  • 水中の透明度の要因:場所や季節、天候、水の動き、水底を構成するもの、その他の要因です。

波浪と砕波

  • メカニズム:風のエネルギーが海洋に与えられ、波が生成されうねりとして伝わり、波が浅い水域に入ると、波は水底からの影響を受け砕けて砕波になります。
  • 砕波帯:砕波が生成し、波が砕ける場所のことです。
  • サージ:水中の水の動きで、波のある海岸近くでダイビングをしたい場合に経験する底揺れです。
  • 地域での影響:※地元のダイビングエリアでの影響は参加者に伝えてください。

5-5 典型的な地域の例

沖縄など比較的南の地域
日本で最も人気のあるダイビングエリアの1つで、気候は一年を通して暖かく、ボートダイビングが主流ですが、ビーチポイントもたくさんあります。豪快な地形のダイナミックなところから、優しいサンゴ礁までバリエーション豊富な水中環境で、全国のダイバーが訪れます。
太平洋・日本海沿岸地域
こ の地域もポピュラーなダイブサイトが点在し、四季折々ダイバーを楽しませてくれます。水中環境も様々で、岩礁域、砂地やゴロタ石がある海岸などがあり、場 所によってはサンゴもあります。冷たい海に生息するものから、沖縄などで見られるものまで多種多様の生物が見られます。
北海道などの比較的北の地域
数多くのダイビングスポットが点在しています。気温は寒い時は氷点下まで下がり、水温も0度近くになります。珍しい生物に出会ったり、追加のトレーニングを受けてチャレンジする流氷ダイビングなどを経験できるため、多くの人がダイビングを楽しんでいます。
講習を実施するエリアでは
※講習するエリアの情報を参加者に伝えてください。

5-6 動いている水の力/水底の状態

潮汐
原因:月、太陽の引力によって引き起こされます。
影響:1)エントリーやエキジットの条件が変化します。
   2)防波堤やマリーナに係留している小さなボートへの乗り降りに影響します。
   3)水の動きによって透明度もまた影響を受けます。
対処:潮汐表を参考にする。
地域での影響:※講習する地域での情報を参加者に伝えてください。
海流
特定の方向への水の動きです。風や重力、地球の自転などによって引き起こされます。
流れとダイビング
水中での対処法:普通は流れがどんなにわずかなものでも、それに逆らうようにダイビングを始めます。
地域での影響:講習する地域での影響を参加者に伝えてください。
ロングショア
海岸沿いを一定の方向に流れる沿岸海流のことです。
リップカレント
波や風の力で水が岸の方へ押され、その後狭い通路を通って海の向こうへ送り出される時に、岸の近くで発生します。リップカレントにつかまった場合は、海岸線と平衡に移動し、流れから逃れたら、今度は岸に向かって泳ぎます。
水底の状態が与える影響
泥:簡単に巻き上げられてしまい、透明度がゼロまで低下します。
砂:もう少し透明度はいいでしょう。
岩:海洋生物も育ちやすく、穴や割れ目もたくさんあって水中生物も住処に使っています。
サンゴ:素晴らしいダイビングポイントを作り出します。

5-7 危険な生物

危険な生物

防衛行動
水中では動物が攻撃的な行動をとるのは稀で、水生生物から受けるかもしれない怪我は、ほとんどが防衛行動の結果に過ぎません。
予防法
ダイビングする地域の危険な生物を見分け、知らない生物には触らないようにする。
地域の危険な生物
※参加者に地域の危険な生物についての情報を伝えてください。
サメやシャチ
時にはダイバーにトラブルを引き起こすことがありますが、そのような大きな動物を見ることは、非常に稀です。

5-8 ボートダイビング

ボートダイビングの楽しみ
違いダイビングサイトへ移動する素晴らしいチャンスをしてくれます。
手順
出発時刻より最低30分に到着してください。予め名簿を準備するか、ボートに乗り込むとき署名して確認し、乗務員に指示された場所に器材をきちんとしまいます。船の中を確認し、配置も十分わかるように質問します。
船酔いの対処法
酔い止めはボートはボートが出発する最低1時間前に飲み、飲むのを忘れたら、きれいな空気なところに行き、水平線を眺め、ボートの中心部に位置しましょう。
ステップアップコース
アドバンススクーバーダイバーコース、ボートダイビングスペシャルティコースに参加しましょう。

5-9 その他の注意点

ダイビング計画
予備の計画も用意しておきましょう。
適した時間帯
太陽の位置が真上にある昼近くが明るいでしょう。
日焼けの対策
できるだけ日陰にいるようにして、薄手の洋服をまとって、日焼けクリームを使いましょう。
水中拘束の予防
水中で絡まりそうなものには気をつけましょう。
ボートの従来
浮上する前にちょっと止まり、船が近づく音に耳を傾ける習慣をつけましょう。
水中環境スペシャルティコース
ぜひ参加してみましょう。

5-10 Chapter5の目標と概要の再確認

目標:スクーバダイバーテキストブックP83
※参加者は自習により既に目標を理解しているので改めて説明する必要はありません。
概要

  • 様々なダイビングサイトと海岸のコンディション
  • 水の性質/波浪と砕波
  • 典型的な地域の例
  • 動いている水の力/水底の状態
  • 危険な生物
  • ボートダイビング
  • その他の注意

5-11 Chapter5のキーポイント(1)

  • 自然のダイブサイトには、切り立った断崖、洞窟、サンゴ礁や岩礁を持つ水中の渓谷などがあります。
  • 水底の形は流れや波の動きに影響を与えます。
  • 水温と水中での視界は、ダイビングが簡単かどうか決定する大きな2つの要因です。
  • "サーモクライン"とは、ある水深から突然水温の変化する境目のことをいいます。
  • 水中の透明度は、場所や季節、天候、水の動き、水底を構成するもの、その他の要因によって左右されます。

5-12 Chapter5のキーポイント(2)

  • 波が浅い水域に入ると、水底からの影響を受け砕けて砕波となります。
  • 潮汐とは、月と太陽の引力の影響で起こる潮の干満のことで、基本的には1日2回あります。水位の変化のためエントリー、エキジットの条件が変わったり、ボートへの乗り込みが変わってます。
  • 流れのある場所では、流に逆らうようにダイビングを始めます。また、ボートダイビングの場合はトレイルラインを流します。

5-13 Chapter5のキーポイント(3)

  • リップカレントから逃れる方法は、海岸線に平行に移動し、流れから逃れたら今度は岸の方に向いて泳ぐようにします。
  • 水中で植物などに絡まったときは、停止し、状況を分析し、バディに手助けしてもらうか、ゆっくりと自由になるうように行動します。
  • よく見る危険な生物は、ウニ、クラゲ、エイです。
  • 地域でのそれぞれの影響を確認しましょう。波、潮汐、流れ、危険な生物など。

6-1 Chapter6 自然保護

もし、あなたが注意深く良識を持って行動すれば、この素晴らしい自然保護をわが子の世代に残すことができます。ここでは水中世界を保護するために役に立つことを検討します。
※「注目」を引き、上記「必要性/価値」を述べます。
※ 注意:このセッションは、参加者が既に自習していることを前提にした、復習と確認のセッションです。質問をしながら参加者の理解の度合いを確認してくださ い。参加者が理解できているポイントは改めて説明することを避け、理解が不十分なポイントを説明します。講習を行う実際のダイビングエリアに即した情報 や、参加者の興味を引くダイビングの情報などを提供します。

6-2 Chapter6の目標と概要

目標:スクーバダイバーテキストブックP101
※参加者は自習により既に目標を理解しているので改めて説明する必要はありません。
概要

  • デリケートな海洋生物/貝類の収集
  • ハンティング/沈船の保護
  • ゴミ/水中への配慮

6-3 デリケートな海洋生物/貝類の収集

デリケートな海洋生物

ダイバーによる影響
浮力コントロールに注意しないと、サンゴなどを壊してしまいます。また、砂や沈泥を巻き上げるとサンゴが窒息してしまいます。
保護するために
・浮力のコントロール
適切な浮力コントロールにより、サンゴ礁が破壊されないように泳ぐことができます。また、ゲージやその他の器材を邪魔にならないように留めると、海洋生物にぶつかってダメージを与えることを避けることができます。
・手を触れない
ほとんどの魚は身体の保護のため粘液で覆われ、この粘液が触ったためにとれてしまうと、魚に危険な寄生虫に攻撃されやすくなり、さらに、魚を手でいじると魚の内部器官が損傷をうけ殺してしまうことになるので、魚は触らない、いじらないでください。

貝類の収集

その影響
貝を集めるとその貝を他の集団から引き離すことになり、その種の繁殖するチャンスを無くさせることになります。

6-4 ハンティング/沈船の保護

ハンティング

影響とルール
ダイバーやプロ及びアマチュアの釣り師、海洋汚染の影響によって、多くの地域は過去ほど健全ではありません。水中で狩猟や採集をするなら、その地域の漁業規制を知らなければなりません。
日本国内では禁止
日本国内では魚や貝類を捕ることは禁止されています。

沈船の保護

禁止事項
多くの場所では、沈船からものを持ち去るのは法令で禁止されていて、違反者は全てのダイビング器材を失い厳しい罰金を課せられる可能性があります。

6-5 ゴミ/水中への配慮

ゴミ

海洋生物に対するダメージ
プラスティックのホルダーは海洋哺乳類や鳥類が引っかかって絡まる可能性があります。海中を漂うプラスティックの袋はウミガメにとってはクラゲに見えるので、食べてしまい消化器官に詰まって死んでしまいます。
予防
ゴミは決められた場所に捨て、可能であればリサイクルします。

水中への配慮

地域での情報収集
自分の住んでいる近くのダイビングエリアに関する自然保護について学ぶことになるでしょう。

6-6 Chapter6の目標と概要再確認

目標:スクーバダイバーテキストブックP101
概要

  • デリケートな海洋生物/貝類の収集
  • ハンティング/沈船の保護
  • ゴミ/水中への配慮

6-7 Chapter6のキーポイント

  • 環境への影響を最小にするために、浮力をコントロールして、サンゴを踏んだり砂を巻き上げたりしないようにします。またゲージなどを体に留め、魚などに手を触れないようにします。
  • 日本ではハンティングは禁止です。
  • ゴミ、特にプラスティックのような合成物は決して海岸に捨てないようにします。

7-1 Chapter7 潜水時間の計画

水中にいられる時間は限られています。ダイブテーブルやダイブ・コンピュータを使用して、時間と水深の限界内で正しくダイビングする計画できるようになりましょう。
※「注目」を引き、上記「必要性/価値」を述べます。
※ 注意:このセッションは、参加者が既に自習していることを前提にした、復習と確認のセッションです。質問をしながら参加者の理解の度合いを確認してくださ い。参加者が理解できているポイントは改めて説明することを避け、理解が不十分なポイントを説明します。講習を行う実際のダイビングエリアに即した情報 や、参加者の興味を引くダイビングの情報などを提供します。

7-2 Chapter7の目標と概要

目標:スクーバダイバーテキストブックP107
※参加者は自習によりすでに目標を理解しているので改めて説明する必要はありません。
概要

  • 窒素の吸収/排出
  • 残留窒素/限界時間の決定
  • ダイブテーブルの用語と使い方/潜水時間の決定
  • 反復潜水の計画/潜水計画ワークシート
  • 特別ルール

7-3 窒素の/排出

窒素の吸収
圧力が増加(潜降)するに伴い、窒素は身体で平衡状態になるまで吸収されます。
窒素の排出
・窒素の排出
圧力が減少(浮上)するにつれて、窒素は再び平衡状態になるまで排出されます。
・減圧症とその原因
圧 力の急激な変化がおきると、窒素が身体の組織から非常に早く出て行くために、身体の中に気泡が形成されます。この気泡が組織を損傷させ、痛みを伴う症状を 引き起こすことを減圧症といいます。要因には、高年齢、肥満、疲労、怪我、脱水状態、薬物のアルコールの影響などがあります。
・(無限圧)限界時間
6mより深いダイビングにおける潜水可能な時間のことを言います。
・レベルによる限界水深
NAUIスクーバダイバー:最大水深18m
NAUIアドバンスダイバー:最大水深30m
NAUIディープダイビングスペシャルティダイバー:最大水深40m
NAUIマスタースクーバダイバー:最大水深40m

7-4 残留窒素/限界時間の決定

残留窒素
前回のダイビングから24時間以内に再び潜降する際に、体内に残っている窒素のことです。
限界時間の決定
・ダイブテーブル
水深3m刻みでの時間の限界を示すものでダイビングはすべて最も深い水深で行われたものと仮定します。
・ダイブコンピューター(マルチレベルダイビング)
実 際にダイビングしている深さにたいしてのみ、しかもダイビングの間に深さが変わっても、それぞれの水深での気体の吸収と排出の両方を計算します。最大の水 深より浅いところで、ダイビングを行えば、その際の窒素の排出もコンピューターは考慮してくれます。コンピューターを使って次第に浅い水深で潜る(マルチ レベルダイビング)と、潜水時間の限界はより長くなります。ダイブテーブルを使うより残留窒素による時間的な規約は少なくなります。
・反復グループ
身体の残留窒素の量を表すアルファベットです。"A"から"L"までで、Aが少なく、Lの方にいくに従って、体内の窒素の量は大きくなります。

7-5 NAUIダイブテーブルの用語と使い方/潜水時間の決定

用語
スクーバテキストブックP111の用語1~13を参加者に理解してもらいましょう。
使い方
使う際の注意点を、スクーバーダイバーテキストP112の1~8で参加者に理解してもらいましょう。
単一潜水
最初のダイビングが終了してから、24時間以内再びダイビングしなかった潜水のことです。
反復潜水
前のダイビングから24時間以内に行われた全てのダイビングのことです。

7-6 反復潜水の計画/潜水計画ワークシート

反復潜水の計画
・実際潜水時間の限界
最大潜水時間内で済ませるようにする第一方法は、ただ単にADTを制限するだけのことです。
・水面休息時間の決定
ダイビングの間に水面で過ごす時間が長ければ体内の窒素は少ししか残らず、次のダイビングでの水中時間を長くすることができます。
・水深の制限
水深を浅いところに制限し、水中時間を延ばすという方法です。
ワークシートの使い方
普通の鉛筆で書けて、消しゴムで消しても、こすってきれいにしてもワークシートは傷みません。何回も使えるように考えられていますから、ダイビングの時に鉛筆を持って行き直接記入してください。

7-7 特別ルール

減圧
間違って最大潜水時間を超えてしまったら、浮上の途中5mで一定の時間留まって、過剰な窒素を排出させることです。
減圧を怠った場合
ダイビングを中断し、(もし使えれば)酸素を吸い、できるだけ多くの水分をとり、減圧症の症状が出ないか観察する。どれほど気分がよくても24時間はダイビングを避けてください。怠った減圧をやり直すために、もう一度水に入ってはなりません。
特殊なダイビング
水温がかなり低いが、激しく動いた場合には、潜水計画に実際に潜水する時間の次に大きい時間を使います。両方の要因が重なれば、次に大きい時間と次に大きい深さを使います。
潜水後の飛行機搭乗
レクリエーショナルダイビングの後の飛行機搭乗は、最低18時間待機した方がよいとNAUIで勧めています。また、減圧が必要なダイビングを行ったり、必要な減圧を怠った場合は、飛行機搭乗に、24時間以上の待機が必要です。
高所潜水
300m以上での場所で行われるダイビングを高所潜水と言い、特別なテーブルの使い方を学ばなければなりません。

7-8 Chapter7の目標と概要の再確認

目標:スクーバダイバーテキストブックP107
概要

  • 窒素の吸収/排出
  • 残留窒素/限界時間の決定
  • ダイブテーブルの用語と使い方/潜水時間の決定
  • 反復潜水の計画/潜水計画ワークシート
  • 特別ルール

7-9 Chapter7のキーポイント(1)

  • 圧力の増加(潜降)に伴い、窒素は"平衡状態"に達するまでに体に"吸収"され、圧力が減少する(浮上)につれて身体から窒素は"排出"されます。
  • 圧力の変化が急激なため、体の中に形成された窒素の気泡が組織を損傷させ"減圧症"を引き起こします。
  • 減圧症の要因は、高年齢、肥満、疲労、怪我、脱水症状、薬物やアルコールの影響があります。
  • 6m以上の水深では、"限界時間"あるいは"無減圧時間"と呼ばれる時間の限界が決められています。

7-10 Chapter7のキーポイント(2)

  • "残留窒素゛とは、前科のダイビングから24時間以内に再び潜降する際に、体内に残っている窒素のことです。
  • マルチレベルダイビングとは、次第に浅い水深で潜るダイビングのことをいい、ダイブ・コンピュータを使いマルチダイビングを行うと、潜水時間の限界がより長くなります。
  • 減圧停止とは、最大潜水時間を超えて浮上する際に、過剰な窒素を排出されるためにある水深で停止することです。
  • 安全停止とは、最大潜水時間を超えない場合にも、安全のため5mに3分間停止することです。

7-11 Chapter7のキーポイント(3)

  • 水面休息時間とは、ダイビングの合間の水面上で過ごした時間のことで最低時間10分です。
  • 反復潜水とは、前のダイビングから24時間以内に行われた全てのダイビングのことです。
  • NAUIダイブテーブルでの推奨浮上スピードは、1分間に最大9mです。
  • 何回かのダイビングを連続して行うとき、もっとも深いダイビングを必ず先に行います。
  • 反復グループとは、ダイビングの後は体内に残っている窒素の量を示しています。

7-12 Chapter7のキーポイント(4)

  • 必要な減圧を怠った場合は、ダイビングを中断し、可能なら酸素を吸い、できるだけ多くの水分を取り、減圧症の症状が出ないか観察します。
  • 水温がかなり低い場合や、激しく動いた場合には、潜水計画に、実際に潜水する時間の次に多い時間を使います。寒い上にいつも以上に動いた場合には、次に大きい時間と次に大きい深さを使います。
  • 潜水後の飛行機搭乗は、最低18時間待つほうがよいでしょう。もし、減圧が必要なダイビングを行ったり、必要な減圧を怠った場合は24時間待機してください。300m以上の高所でのダイビングでは、特別なテーブルの使い方を学ばなければなりません。

8-1 Chapter8 ダイブコンピュータ

ダイブ・コンピュータがあると、ダイブコンピュータを使用してダイビングするより潜水時間を多くとることができます。また、潜水計画を簡単にたてることができます。この便利なダイブ・コンピュータを上手に使えるようになりましょう。
※「注目」を引き、上記「必要性/価値」を述べます。
※ 注意:このセッションは、参加者が既に自習していることを前提にした、復習と確認のセッションです。質問をしながら参加者の理解の度合いを確認してくださ い。参加者が理解できているポイントは改めて説明することを避け、理解が不十分なポイントを説明します。講習を行う実際のダイビングエリアに即した情報 や、参加者の興味を引くダイビングの情報などを提供します。

8-2 Chapter8の目標と概要

目的:スクーバダイバーテキストブックP127
※参加者は自習によりすでに目標を理解しているので改めて説明する必要はありません。
概要

  • コンピュータ用語/コンピュータの基本的な使い方
  • コンピュータの表示
  • コンピュータでの計画/ログブック/潜水後の飛行機搭乗

8-3 コンピュータ用語/コンピュータの基本的な使い方

コンピュータ用語
・シーリング
体の中に気泡を形成する危険を犯さずに浮上できる最も浅い水深です。
スクロール
ダイビング前にコンピュータが連続的にさまざまな水深で最大潜水時間を表示することをいいます。
基本的な使い方
1.各自1つずつダイブ・コンピュータを所持しましょう。
2.取り扱い説明書をよく読み、メーカーの指示に従って使用しましょう。
3.ダイビング中に故障したら、ダイビングを中止し、適切に浮上を開始します。
4.使用前24時間はダイビングしてはいけません。
5.ダイブ・コンピュータを使用したら、完全に窒素が抜けたという表示が出るか、24時間経過するまでスイッチを切ってはいけません。
6.緊急時以外の浮上スピードは、使用しているダイブコンピュータが指示した浮上スピードを守りましょう。
7.コンピュータを使用しての水深18m以深への水深への反復潜水では、5分間の安全停止を推奨しています。
8.反復潜水は、計画した最大の水深から始め、次第に水深を浅くしていきましょう。
9.水深30mを超える反復潜水は禁止です。

8-4 コンピュータの表示

スイッチ
ほとんどのコンピュータでは、水中に入る前にスイッチを入れます。潜降を開始してからスイッチを入れると、正確に記録されません。
スクロール
次のダイビングでのいろいろな水深での可能な最大潜水時間を表示します。潜水計画をたてるときに使用します。
ダイブモードでの表示
通常は、現在水深、水温、経過した時間、現在の水深での残りの潜水時間を表示します。エア情報組み換え式のタイプはタンクの中の圧力を表示し、現在の空気消費量に基づいた潜水可能時間を教えてくれる場合があります。
シーリング表示
シーリングの水深は最初の減圧停止の水深です。
浮上速度違反
ダイブ・コンピュータは浮上スピードを超えてしまうと警告をは発し、浮上スピードが速いことを表示します。違反した場合、減圧症にかかる危険が大きくなっていることに注意しましょう。
計測範囲
ほとんどのダイブ・コンピュータは、計測できる水深を超えてしまうとか無減圧潜水時間を超えてしまと、範囲外という表示をしてその後24時間使えないようにロックします。

8-5 コンピュータでの計画/ログブック/潜水後の飛行機搭乗

コンピュータでの計画
水面休息時間中に次のダイビングの計画をたてるために、スクロールによる表示をチェックしましょう。
ログブック
コンピュータをログモードにすれば、ダイビングの記録が表示されます。
潜水後の飛行機搭乗
コンピュータは"潜水後の飛行機搭乗可能な状態までの時間"を表示します。どのコンピュータを使うとしても、また例えメーカの推奨している方法に従いコンピュータを使ったとしても減圧症にかかる可能性は残されていることを忘れてはいけません。

8-6 Chapter8の目標と概要の再確認

目的:スクーバダイバーテキストブックP127
概要

  • コンピュータ用語/コンピュータの基本的な使い方
  • コンピュータの表示
  • コンピュータでの計画/ログブック/潜水後の飛行機搭乗

8-7 Chapter8のキーポイント

  • ルールを守り、正しくダイブコンピュータを使いましょう。
  • ダイビング中にコンピュータが故障したら、ダイビングを中止し適切に浮上します。
  • コンピュータが示す浮上速度に違反した場合は、減圧症にかかる危険が大きくなっていることに注意しましょう。
  • たとえダイブ・コンピュータを適切に使用してダイビングをしていても、減圧症にかかる危険性は残されているので必ず安全停止を行うようにしましょう。

9-1 Chapter9 器材の使い方

ダイビングを楽しむためには、水中環境に対する知識に加え、様々な状況下で適切に行動できる能力が必要です。
※「注目」を引き、上記「必要性/価値」を述べます。
※ 注意:このセッションは、参加者が既に自習していることを前提にした、復習と確認の セッションです。質問をしながら参加者の理解の度合いを確認してください。参加者が理解できているポイントは改めて説明することを避け、理解が不十分なポ イントを説明します。講習を行う実際のダイビングエリアに即した情報や、参加者の興味を引くダイビングの情報などを提供します。

9-2 Chapter9の目標と概要

目標:スクーバダイバテキストブックP137
※参加者は自習によりすでに目標を理解しているので改めて説明する必要はありません。
※このセッションでは、全ての技術のおさらいをするのではなく、技術のうちオープンウォーターセッションまでに理解をしておくことが特に必要なものについて解説します。
概要

  • 浮上
  • オープンウォーターでのダイビング技術

9-3 浮上

アシストを受けた浮上
アシストを受けた浮上でもっとも望ましい浮上方法です。予備とメインのセカンドステージのどちらかをもらうかは、ダイビングを始める前にバディと確認しておき、前もって練習しておきましょう。
・バディブリージングによる浮上
バディが予備のセカンドステージを持っていない場合に行う方法です。バディのセカンドステージを交替で使って空気を共有するもので、この浮上は複雑で両方のダイバーが十分に練習していなけばなりません。
単独で行う緊急浮上
・緊急スイミングアセント
浅い水深で(水深12m以下)で行い、連続的に口から排気して肺が過膨張になるのを防ぎながら、水面に泳いでいく方法です。この浮上を行う際セカンドステージはくわえたままで、ときどき短く吸って息が吸えるか試してみてください。
・ポジティブボイヤアセント
12m 以深で、フィンキックだけでは水面まで到達できそうにもない場合に行う方法です。ウエイトを捨て浮力を利用して緊急浮上を行います。セカンドステージはく わえたままで、少しずつ浮力が増して浮上スピードが速くなるので、BCの空気を抜き浮上スピードを調整し、さらに水面近くでは体を大の字に開いて浮上ス ピードをコントロールします。
エア切れの際の一般的なガイドライン
バ ディが近くにいるのであれば、バディの予備のセカンドステージから空気をもらって浮上します。バディが近くにいない状況で水深が12m以内であれば、緊急 スイミングアセントを行ないます。バディと一緒に浮上ができないときで、水深が12m以上であれば、ポジティブボイヤアセントを選択します。

9-4 オープンウォーターでのダイビング技術

バディシステム
・有効性
バディがいることで単に楽しさが増すだけでなく、複数の目のチェックすることでミスをなくし、また、アクシデントの際に手助けをしてもらうことができます。正しい手順でバディダイビングを行うと、バディを捜すことで時間を浪費することはありません。
・方法
前 もってそのダイビングを検討し、場所、目的、活動、動いていく大体のコースを打ち合わせておきます。水底に着いたら自分とバディができるだけ相対的に同じ 位置にいるようにすべきです。基本的には横に並びます。進む方向を変える場合は、水中でシグナルを出し、バディに認識されてから進路を変えます。
離れてしまった場合の対処
水 底で少しの間バディを捜し、次に数m浮上して気泡を探します。さがす時間は全体で1分を超えてはいけません。その時間内にバディとうまく再会できなけれ ば、浮上してバディが同じように浮上してくるのを待ちます。それから、もう一度戻って、一緒に潜降しダイビングを続けます。
水中ナビゲーション
・目的
あなととバディも水中で自分達の位置を知ることができ、スタート地点に戻るための手助けとなります。
・ナチュラルナビゲーション
自然の手がかりを利用して行うナビゲーションです。水底のリップルマーク(砂紋)、太陽と影の相対的な位置、サージ(揺れ)、特徴のある植物や岩の割れ目や沈船やその他の沈んだものなどを目印にします。
・コンパスナビゲーション
自 然の手がかりが利用できないナイトダイビング、低視界ダイビングの場合や、ナチュラルナビゲーションを補足する場合に行う、コンパスを使用したナビゲー ションです。使うときは、ラバーラインが自分の身体の中心と一直線になるようにします。使い方はオープンウォーターセッションで行ないます。
空気の消費量の確認
最 低でも、浅いところ(水深10m以浅)では、5分に1回はチェックし、それより深い場合はもっと頻繁にチェックします。水深18m以浅へのダイビングで は、タンクの空気圧力が最低でも40気圧程度になる前に浮上を開始します。それより深く潜るダイビングは、60気圧以上あっても水深と状況に応じて、浮上 を開始します。
オープンウォーターの楽しみ
※これから行う海洋実習の内容と楽しみを紹介してください。

9-5 Chapter9の目標と概要の再確認

目標:スクーバダイバテキストブックP137
概要

  • 浮上
  • オープンウォーターでのダイビング技術

9-6 Chapter9のキーポイント(1)

  • アシストを受けた浮上
    バックアップスクーバーによる浮上
    バディブリージングによる浮上
  • 単独で行う緊急浮上
    緊急スイミングアセント
    ポジティブボイヤアセント
  • アシストを受けた浮上方法で望ましいのは"バックアップスクーバによる浮上"です。

9-7 Chapter9のキーポイント(2)

  • バディと離れてしまったら、水底で少しの間バディを探し、次に数m浮上して気泡を探します。さがす時間は全体で1分を超えてはいけません。その時間でバディとうまく再会できなければ、浮上してバディが同じように浮上してくるのを待ちます。
  • ナチュラルナビーゲーションの手がかりは、水底のリップルマーク、太陽と影の相対的な位置、サージ、ちょっと珍しい形や大きくて面白い形の植物、変な形の岩の割れ目や、沈船やその他の沈んだものなどをです。
  • ラバーラインはコンパスの目標を合わせる基線で、行きたい方向と直線をなしてなければなりません。

10-1 Chapter10 ダイビングの安全

事前にダイビングの計画をたてて準備し、問題が起きても対処できるようにしておくと、ダイビングを最大限に楽しむことができます。
※「注目」を引き、上記「必要性/価値」を述べます。
※ 注意:このセッションは、参加者が既に自習していることを前提にした、復習と確認の セッションです。質問をしながら参加者の理解の度合いを確認してください。参加者が理解できているポイントは改めて説明することを避け、理解が不十分なポ イントを説明します。講習を行う実際のダイビングエリアに即した情報や、参加者の興味を引くダイビングの情報などを提供します。

10-2 Chapter10の目標と概要

目標:スクーバダイバテキストブックP177
※参加者は自習によりすでに目標を理解しているので改めて説明する必要はありません。
概要

  • ダイビングの計画/コミュニケーション
  • ダイビングでのトラブル
  • ダイバーの救助/ダイビングレスキュー
  • 緊急事態とファーストエイド
  • 安全のまとめ/NAUIが掲げる安全潜水の実践

10-3 ダイビングの計画/コミュニケーション

ダイビングの計画
・日時、場所、必要な器材の決定
日時:いろいろな要因によって影響を受けます。例えば、仕事の都合、天候、潮汐、ボートが空いているかなどです。
場所:潜りたい場所のコンディションが良くないときに備えて、第2候補も検討しておきましょう。
器材:必要とする器材、例えば水温によってウェットスーツの選択と、その結果による準備するウエイトなどです。
・ダイビングの準備
前日にでもダイビングで使う器材と個人的な持ち物をひとつにまとめ、チェックリストを使いながら、バックに詰めていきましょう。その際、パッキングでは、使う順番と逆に器材を詰めていくと便利です。
・ダイビングyの実施
到着したら、水に入る前に具体的にどのようなダイビングをするか確認し、あわせて、コンディションも確認し、悪ければ第2候補の場所にいどうするか、中止しましょう。
ダイビングを行うことが決定したら下記の内容をメンバー全員で検討し、同意を得ておきましょう。
1)1人がリーダーになる。
2)メンバー全員が、その行動と目的に同意する。
3)ダイビング中にたどるコースのアウトラインを決定する。
4)不測の事態に対する緊急時の手順、対処法を話す。
・計画通りの実施
立てた計画に沿ってダイビングを実行することが大切です。あなたとバディはダイビングの間、協調しなければなりません。もしチームメンバーの1人が計画と異なる行動をとったとすると、混乱が生じることでしょう。
標準ハンドシグナル
ハンドシグナルを出すときは、はっきりと出しましょう。受け取った場合は同じシグナルを繰り返すか、"OK"サインを繰り返します。
※テキストブックP178を見ながら、参加者と実際に行ってみましょう。
その他のコミュニケーション手段
見るもの:水中スレートにメッセージを記する。
触れるもの:相手の注意を引くのに身体に触る。
聞くもの:注意引くためにタンクを叩いたり音を出したりします。
これからのシグナルを効果的に使うには、ダイビング前にメンバー全員が理解しているか確認しておかなければなりません。

10-4 ダイビングでのトラブル

脚のつり
原因:寒さや疲労、血液の循環が妨げられるなどの要因が組み合わさると起きます。
対処法:つってしまったら、ケイレンした筋肉を伸ばし、そこをマッサージします。ケイレンが治まって、休憩し回復したら、もっとゆっくりとしたペースでダイビングを続けます。違うタイプのキックをすると再発防止に役立ちます。
水中拘束
原因:水中にある植物、釣り糸、漁網などに絡まることにより起こります。
対処法
落ち着いて、スクーバー器材を外し、絡まっているものをとってから器材をもう一度つけて、ダイビングを再開しましょう。外れない場合は、ナイフを使って切断して脱出してください。
器材のトラブル
トラブルの種類と対処法
1)器材の調整が悪い:水中で調整する。
2)器材が外れる:なくしたものを回収してダイビングを続けるか、なくしたものなしに水面に浮上する。
3)故障している器材:パワーインフレーターのボタンが押した状態で固定されたから、直ちにインフレーターを外し、膨らんだ空気を抜きます。
空気の枯渇感
対処法:していることをやめてリラックスします。ゆっくりと深呼吸することに集中し、呼吸のコントロールを再び取り戻し、空気の枯渇感が通り過ぎるのを待ちます。
水中での咳、息のつまり
対処法
1)咳:何回か短い間に続けて飲み込む動作をすると、はやく回復できるでしょう。
2)息のつまり:少しの間は努力して息をする必要があります。
船酔い
予防法は薬を飲むことです。
方向感覚の喪失
最も重要な2つのこと
1)めまいを克服する
2)どちらかが上かを見極める。

10-5 ダイバーの救助/ダイビングレスキュー

バディをアシストする3つの基本的なステップ
浮力確保→休ませる→必要なアシストをする
水面の意識不明ダイバーの救助
お互いの浮力確保→呼吸確認、人工呼吸→曳航
水中の意識不明ダイバーの救助
水面への浮上→浮力確保→呼吸確認、人工呼吸→曳航
水面での人工呼吸
マウストゥマウスの方法で息を吹き込みます。その際、事故者の口に水が入らないように気をつけます。

10-6 緊急事態のファーストエイド

準備
・定期的なトレーニング:ファーストエイドやCPR、ダイビングレスキューテクニックのトレーニングを定期的に行いましょう。
・準備しておく内容:ファーストエイドキット、酸素ユニット、衣類やスペースブランケット、きれいな水
・酸素の有効性
エアエンボリズムやベンズ、溺れなどの重大なダイビング傷害に対処するのに必要に価値があります。
基本的なファーストエイドの方法
※スクーバダイバーテキストブックP186の1~4を確認してください。
水生生物による怪我
種類
1)刺されたもの
2)チクチクするもの
3)噛まれたもの
対処
ウニ、エイ:傷の中にあるものを取り除き、患者が我慢できる熱さで傷口あたりを20分浸しておきます。
クラゲ、サンゴ:刺されて残っているのもを除去し、化学物質を中和します。

10-7 安全のまとめ/NAUIが掲げる安全潜水の実施

安全のまとめ
安全に対しての意識の再確認
NAUIが掲げる安全潜水の実践
安全潜水のために実践すべき事項の紹介
※テキストブックP189の1~12を参加者と確認してください。

10-8 Chapter10の目標と概要の再確認

目標:スクーバダイバテキストブックP177
概要

  • ダイビングの計画/コミュニケーション
  • ダイビングでのトラブル
  • ダイバーの救助/ダイビングレスキュー
  • 緊急事態とファーストエイド
  • 安全のまとめ/NAUIが掲げる安全潜水の実践

10-9 Chapter10のキーポイント(1)

  • ダイビングの計画をたてることで、すばらしい時間を過ごすことができ、安全にダイビングをすることができます。
  • 事前にダイビングを計画するときの考慮点は、日時、場所、必要な器材です。
  • ダイビング器材をパックするとき、使う順番と逆に器材を詰めていくと便利です。
  • エントリー前に打ち合わせをする4つのポイント
    1.一人がリーダーになる。
    2.メンバー全員がその活動と目的に同意する。
    3.ダイビング中にたどるコースのアウトラインを決定する。
    4.不測の事態に対する緊急事態の手順、対処法を話す。

10-10 Chapter10のキーポイント(2)

  • ダイビングを行う前に持っていく緊急情報は、現地の緊急連絡先、間近の電話の場所です。
  • ダイバーの脚がつってしまったらケイレンした筋肉を伸ばし、マッサージします。
  • パワーインフレータが押された状態で固定されたら、直ちにインフレーターホースをはずして、膨らんだ空気を抜きます。
  • バディをアシストする3つのステップ
    浮力確保→休ませる→必要なアシストをする

10-11 Chapter10のキーポイント(3)

  • 酸素が有効なダイビングの緊急事態は、エンボリズム、ベンズ、溺れです。
  • クラゲに刺されたときのファーストエイドは、刺されて残っているものを除去し、化学物質を中和させることです。
  • ウニに刺されたときのファーストエイドは、傷の中にあるものを取り除き、患者が我慢できる熱さのお湯に傷口あたりを20分浸しておきます。

11-1 Chapter11 ダイビング活動

Cカードを受け取った後に何をすべきか?自分のダイビング活動の能力をどういった活動に使えばよいのか?ここではこれからのダイビング活動を紹介しています。
※「注目」を引き、上記「必要性/価値」を述べます。
※ 注意:このセッションは、参加者が既に自習していることを前提にした、復習と確認の セッションです。質問をしながら参加者の理解の度合いを確認してください。参加者が理解できているポイントは改めて説明することを避け、理解が不十分なポ イントを説明します。講習を行う実際のダイビングエリアに即した情報や、参加者の興味を引くダイビングの情報などを提供します。

11-2 Chapter11の目標と概要

目標:スクーバダイバテキストブックP197
※参加者は自習によりすでに目標を理解しているので改めて説明する必要はありません。
※このセッションでは、全ての技術のおさらいをするのではなく、技術のうちオープンウォーターセッションまでに理解をしておくことが特に必要なものについて解説します。
概要

  • どのように参加していますか/独自の興味を育てます
  • さらなるトレーニング/責任

11-3 どのように参加していますか/独自の興味を育てます

ダイビング参加のいろいろな方法
1)他のダイバーとすぐに連絡をとることを勧めます。地域のダイビングクラブは、仲間を見つけたり、地域のエリアについて学んだり、たくさんのダイビング活動を紹介してもらえます。
2)自分の住んでいる地域のダイビングショップを訪ねてみましょう。ダイビングを楽しむ仲間を見つけるのにも最適であり、近くのダイビングエリアの情報やダイビングチャンスも数多く得られます。
次のステップの紹介
・NAUIアドバンススクーバダイバーコース
このコースは異なるテーマの4回のダイビングからなり、自分の興味がもてる分野を見つけることができます。すぐにでも参加したい楽しい経験です。(スクーバダイバーテキスト裏表紙参照)
・NAUIスペシャルティダイバーコース
ナイトダイビング、ボートダイビング、水中写真などといった様々なテーマのものがあり、ダイビングの楽しみの幅を広げてくれるものです。

11-4 さらなるトレーニング/責任

スクーバダイバー認定
インストラクターに監督されていなくても、エントリーレベルのコースで潜ったコンディションと同等なコンディションなら、バディでダイビングができる資格です。
NAUIマスタースクーバダイバー
レクリエーションダイバーとして最高のランクです。様々な場所、コンディション、ダイビング手段でバディでダイビングを楽しむことができます。
NAUIダイバーとしての責任
NAUIダイバーとして認定されたら、自分自身、バディ、そしてその他の人に対してある種の責任があります。
※スクーバダイバーテキストブックのP195の1~9を参加者と確認してください。

11-5 Chapter11の目標と概要

目標:スクーバダイバテキストブックP197
概要

  • どのように参加していますか/独自の興味を育てます
  • さらなるトレーニング/責任

11-6 Chapter11のキーポイント(1)

  • NAUIアドバンスダイバーコースに、この後すぐに参加することができます。水中写真やボートダイビングなど楽しい活動が待っています。
  • 自分の好きな分野が見つかったら、NAUIスペシャルティダイバーコースに参加しましょう。
  • 自分自身、バディ、そしてそのほかのダイバーに対して責任があることを忘れないでください。
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